問題解決の鍵とは

鍵といえば家の錠を開けるとか、ロッカーを開けるとか物理的なものですが、「問題を解く鍵」、「事件解決の鍵」といったことばの使い方もあります。
この場合の「鍵」とは、何らかの障害を解決するための大切なポイント、勘所と言った意味で象徴的に使われます。
今回のテキストで書くのはそういう問題解決のポイントとしての象徴的な鍵について述べます。
そもそも問題とは「現状と目標のギャップである」と定義することができます。
簡単な問題はギャップが小さいし、難しい問題はギャップが大きいと言えます。
具体例で考えてみます。
地元のプロバスケットボールのチームは、スポンサーが撤退し、給料が払えず、主力選手が流出し、ボロ負けが続き、観客が激減するという問題に直面しています。
観客がほとんどいなくなるということは、スポンサーがさらに撤退するという悪循環のスパイラルに陥っています。
過去8年やってきて運営会社が4つも変わってもこの状況を打破できません。
さて、この問題を解く鍵とはどんなものでしょうか。
たとえばファンの中でこんな意見が出ました。
地元のメディアが取り上げてくれず露出度が低い。
メディアが取り上げてくれたらお客さんが来てくれて試合会場はいっぱいになるはずである。
これを受けてマスコミやメディアに試合を取り上げてくれるよう投書するという行動をとりたいという人もいます。
果たしてメディアが取り上げないのがこの問題の鍵でしょうか?メディアのせいにしては問題の本質を見誤っています。
入場料に見合う試合を何年も何年も続けてこなかった。
何回か来た人もあきれ果ててしまい、見に来なくなったという分析が正しいと思います。
8年もやってきてうまく行かず、運営会社が代わっても駄目ということは事業として収益をあげるという見込みがないということ。
これが問題を解く鍵で、方針としては地元からプロバスケットボールチームは撤退をするというのが正解です。
どうしても続けたければ一度チームを畳んでマーケティングリサーチからやり直してみる。
新規から始めた方がいいこともある。
問題解決の鍵を早く見つけていれば傷が浅くて済んだという一例でした。